

葛迫 大祐 個展 Wood Bone in Tokyo
私は、木を素材に骨のような形の立体作品「木骨」シリーズを制作しています。 今回は個展のタイトルにある通り、縁あって初めて東京で個展をやらせていただく機会に恵まれました。会場は「GALERIE SOL」です。こちらのギャラリーは壁だけでなく、天井も床も白一色の空間となっており、否応なしに自分の作品と真正面に向き合うことをしなければならないため、作品の形がむき出しで暴かれる感覚になり緊張して臨みました。 これまたタイミングに恵まれ、彫刻家の北沢努さんとガラス工芸家槙野さやかさんのお二人に搬入・展示でご協力いただけたこともあり、プレッシャーに苛まれながらも何とかメインの作品を組み上げるところまでたどり着きました。 メインが決まってようやく空間全体に意識を向けることができるようになり、新たな組み合わせの作品も展開できました。 今回の展示で作品の組み合わせ方に新たな展開ができるような感覚をつかむことができたように思います。


「木骨」制作参考資料を巡る
木を素材に、骨のような形の立体作品「木骨」シリーズを制作しています。 今回は、表題にあるように作品制作の参考となる資料集めの詳細を記載していきたいと思います。 普段は美術館での彫刻作品を鑑賞することは前提ですが、自身の作品のモチーフとなる骨格標本を探して博物館や水族館、動物園など美術というより自然科学や考古学の領域を扱う展示や施設を見て回ることを意識してます。 地元茨城であれば、大洗水族館の鯨の全身骨格標本をはじめ、サメの顎の標本など意外と資料が充実しているので魚よりも骨格資料を見に何回か通った時期がありました。 より多様な資料を求めていくと東京、上野の国立科学博物館の物量には驚かされます。古代生物や恐竜の化石も含めて海の物から山の物まともに見て回ろうものならば開館から閉館まで長時間が必要であるほどの充実ぶりで見に行くには相応の体力と覚悟を持って臨むつもりで鑑賞しています。 近年では、東京駅付近のKITTE内にある東京大学博物館インターメディアテクに通っています。一陽展をはじめ、東京に展覧会を見に行く中でインターメディアテクを経由して巡っ


制作・研究の概要(コンセプト)
木を素材に、骨のような形の立体作品「木骨」シリーズを制作しています。 骨をモチーフに設定した経緯としては、塑像などの彫刻作品を制作するときに組み上げていく心棒が、生物の芯となり肉体を支える骨の役割を持っているため、骨の形を取り入れ心棒そのものを作品化することによりシンプルで力強い彫刻の形の本質に迫れるのではないかという発想がきっかけです。 心棒の作品化という構想をさらに推し進めたきっかけとして、学生のころに日立市郷土博物館で開催されていた人形の展覧会を鑑賞したとき、展示の一つで内部の構造がむき出しになった状態の人形があり、そのむき出しの人形を前に着物(表層)が取り払われることで人形が彫刻としても成立するという内容をゼミの先生が話されていたことが印象に残っており、実際に塑像(図1)の制作中に、置物の工芸品みたいな仕上がりになってしまい、最初から作り直すため解体したときに現れた骨組みが先述した内側がむき出しになった人形の持つ彫刻的な側面とのつながりを体感できたことが強い動機付けになりました。 (図1) 先行研究 実物の骨を芯に彫刻を制作すると





